筋肉がつるメカニズム
皆さんは寝ている間にふくらはぎがつってしまい痛い思いをしたことがありますか?
それ以外にも運動中や何か動作をしようと動いた瞬間など筋肉がつる経験が皆さんあると思います。
筋肉がつるというのは、何らかの原因で自分の意思とは関係なく筋肉がけいれんを起こし、筋肉が縮んだまま硬直して戻りにくくなっている状態をいいます。
ではなぜ筋肉がつってしまうのか??
筋肉がつるメカニズムはまだはっきりと解明されていませんが、いくつか原因と考えられることがあります。
筋肉には
筋肉が伸ばされすぎないようにコントロールする筋紡錘
筋肉が縮みすぎないようにコントロールする腱紡錘というセンサーが存在し
筋肉が正常に収縮するように機能しています。
通常は脳からの指令で筋肉の動きをコントロールしていますが、疲労やミネラルバランスの乱れで誤作動を起こすことがつる原因ともいわれています。
ミネラル(電解質)はカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にある神経が情報のやり取りをするときに使われ、筋肉や神経の働きを調整します。
身体全体でミネラル濃度の調整を行っていて、ミネラル濃度の低下や、バランスが乱れると筋肉にミネラルがうまくいきわたらなくなり、筋肉の伸び縮みが制御できなくなることでけいれんを起こしやすくなります。
ミネラルバランスが崩れる原因としては、
加齢、疲労、脱水、冷え、栄養不足などが考えられます。
◎寝ている時につりやすいのは?
・腱紡錘の働きが低下しやすく誤作動を起こしやすくなる
・自然とつま先が伸びる姿勢でふくらはぎが少し縮んだ状態が長時間続く為
・汗をかいてミネラルバランスが崩れやすくなる
・布団から足が出ていたりして足が冷え、血流が悪くなりミネラルが運ばれにくくなる為。
◎加齢でつりやすくなるのは?
・腱紡錘センサーが衰える為。
・足の筋肉量が減り、血流が滞ることや、ちょっとした動作で筋肉に負担がかかり、筋疲労が蓄積しやすくなる為。
そのほかにも、妊娠中、糖尿病、慢性腎不全、薬の副作用などが原因で足がつりやすくなることもあります。
〈足がつったときの対策〉
・体の力を抜き楽な角度を探す
・ゆっくりストレッチをする
→強くストレッチをかけるのはNG!!
筋肉の繊維が引っ張られ肉離れを起こし、痛みが続く可能性があります。
・つったところを温める
〈予防法〉
・水分補給をしっかり行う
→就寝前にも補給を忘れずに!
スポーツドリンクなどでミネラルをも補給する必要があります。
・体を冷やさない、温めて血流をよくする
・バランスのいい食事で栄養補給
・適度な運動をして筋肉を鍛える
・ストレッチやマッサージで疲労をためないようにケア
ケアをしても足がつりやすい方は漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を飲むこともオススメです!
そして、不足するミネラルの中で注目したいのはマグネシウムです!
日本人のマグネシウム摂取量は平均的に足りていないと言われていて、
不足すると足がつりやすいだけでなく、神経疾患や心疾患、骨粗しょう症、糖尿病なども起こりやすくなると言われています。
マグネシウムが多く含まれてる食品の覚え方は“まごわやさしい”です!
豆類、種子類、海藻類、野菜類、魚類、キノコ類(乾燥)、イモ類
これはバランスの良い食事をするために取り入れたい食材の7品目ですが、これらには多くのマグネシウムが含まれます!
摂取推奨量(30~49歳)は女性290㎎ 男性370㎎です。
普段の料理にごまをかける、おやつにアーモンドを食べるなど日常的に摂取してみてください!
また、最近では塗るタイプのマグネシウムという商品もあり、つった筋肉に直接使えるものもあるのでチェックしてみてください!
痛い思いをしなくていいように!普段からのケアを心がけましょう!
また、つってしまって痛みが続く場合は無理せず当院にご相談ください。