捻挫を放置すべきでない理由
「体育の時間、バスケをしていたら突き指をした。」
「部活動で走っていたら、足首を捻った。」
学校生活中の怪我はあらゆるシチュエーションで起こりますが、中にはそのまま放置してしまう方も多いのではないでしょうか。
子供の頃から受傷することが多く、慣れた怪我だからと甘く見られがちな捻挫や突き指(指の捻挫)
実は放っておくと大きなリスクがあることを知っていましたか?
今回は、捻挫を放置していると起こるリスクと気を付けるべき点について解説します。
◎そもそも捻挫って?
一口に捻挫と言っても、普通に歩いたり動かすことが出来る状態から、荷重を掛けたり動かすことすらできない状態まで、重症度によって様々です。
捻挫とは関節を捻った際、靭帯やその周りの周辺組織を引き伸ばし、部分的に損傷または完全に断裂した状態をいいます。
強い衝撃で捻られた場合などは、靭帯の付着部である骨が引っ張られ剥がれる剥離骨折などを合併する場合もあります。
歩けない・動かせないといった重症度の高い捻挫をして、放置する方は少ないと思います。
ですが、軽度・中等度の捻挫であっても放置することのリスクが存在するのです。
原因は、捻挫が靭帯を引き伸ばして起きるものだからです!
◎捻挫を放置するリスク
軽度の捻挫であれば放置をしていても、腫れや痛みは自然と消えていくことが多いですよね。
ですが捻挫を放置することは、大きく分けて3つのリスクがあります。次に解説していきます。
①靱帯が引き伸ばされたまま修復が止まり、捻挫癖ができる
引き伸ばされた靱帯は、そのままでは元通りに修復されることがありません。早期に冷却・固定など適切な処置を行う必要があります。
緩んでしまった靭帯をそのままにしておくと、捻りやすい関節となってしまいます。
捻挫の適切な処置についてはこちらの記事も参考にして下さい。
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https://kyoritsu-m.co.jp/useful_post/2022/07/27/2247/
②緩くなった関節は衝撃を支え切れず、骨損傷や骨棘形成の要因に
関節の安定性を担っている靭帯が伸ばされたままとなると、その後の生活において関節へ掛かる負担は大きくなります。次に関節を捻った時、衝撃を止めてくれる靭帯が働いていないと衝撃がそのまま骨まで及び、最悪の場合骨折を引き起こすリスクが高まります。
また、捻挫癖の出来た状態で何度も捻挫を繰り返し、靭帯を引き伸ばし続けていると、靭帯の付着部である骨に骨棘と呼ばれるトゲが形成され、慢性的な痛みの原因となることもあります。
③安定性を失った関節は、パフォーマンス低下・骨格バランス不良の原因に
安定していない関節では、筋肉は本来の出力を発揮することが出来ません。結果としてスポーツや運動時のパフォーマンスを低下させることとなります。
また、例えば土台となる足首を捻挫し安定性を失った場合、体全体のバランスが崩れ、将来的に膝痛や腰痛に繋がるリスクがあります。
いかがでしたでしょうか。甘く見られてしまいがちな捻挫ですが、多くのリスクがあることに気付いていただけたかと思います。
捻挫をしたら、早期の冷却・固定・安静 そして固定期間後のリハビリをしっかりと行いましょう!!
◎医療機関等にかかる際に知っておいて欲しいこと
接骨院では、捻挫・骨折・挫傷(筋の損傷)・脱臼に対して保険適用での施術を行うことが出来ますが、これらの保険治療には子ども医療費助成制度を適用出来ます。
お住まいの市区町村によって細かな違いはありますが、概ね中学、高校卒業年齢までの方を対象に、医療費を補助する制度です。
お住まいの地域で治療される場合は、窓口に医療証の提示を。県外で受診される場合は、後日お住まいの自治体に申請をすることで還付が受けられます。
※制度や申請方法等詳しくは、お住まいの自治体ホームページをご覧下さい。
学生の方がより治療を受けやすい環境が整ってきています。放っておけば良くなるだろうと放置せず、早めに受診してみることをお勧めします!!